エンカウンター・グループに限らず、どのようなグループ・アプローチにおいても、グループをどう「構成」するかは、非常に大切な問題です。
つまり、誰が(スタッフ)、どのような人たちを対象にして(メンバー・クライアント)、どこで(場所)、いつ(時間・スケジュール)、何を目指して(目的)、どのような方法で(技法・態度)その活動を行うのかなどについて、どう考え、組み立て、呼びかけるのか、という問題です。いわば、グループがその中で行われる「器」―これを「構造」を呼びならわしていますーをどう作るかということです。
それが大切だというのは、それによって、グループのプロセスがほとんど決定的ともいえる影響を受けるからです。
もちろん、グループの進行にスタッフ(ファシリテーター、リーダー、治療者)がどうかかわってゆくのかが重要であることはいうまでもありませんが、その進め方の大本にある、スタッフの考え方や姿勢は、既に「構造」をどのように「構成」するか、というところに、端的に表れると言ってよいでしょう。
この「会」では、そのような視点から、グループの「構成」と「構造」について、また、それを基盤にスタッフがグループをどのように進めてゆくのかについて、ご一緒に考えてみたいと思います。
この会は終了致しました。ありがとうございました。
2013年7月14日(日)13:00〜18:00
一般3,000円、学生2,000円
高良 聖(明治大学文学部)
[第一部] 野島と下田の話 13時~15時
野島と下田は、エンカウンター・グル―プの実践に深くかかわってきました。今回取り上げる野島の「構成論」は1982年に、下田の「構造論」は1988年に書かれたものですが、両者とも、それぞれ基本にある考え方は貫かれているものの、以来いろいろと学んできてもいるので、今回は、それぞれにその基本と以降の展開とを織り交ぜてお話しします。
[第二部] 高良先生によるコメントと野島・下田とのやりとり ~16時
高良先生は、心理劇を中心にしてグループアプローチにかかわってきた方です。そのお立場から、また最近のご関心を踏まえて、野島と下田の話へのコメントをしていただきます。それを受けて、3人で話を交わします。
[第三部] 参加者全員での話し合い ~18時
その後、参加者全員で、それぞれに思ったことを出し合って、テーマを展開してゆけたらと思います。どのような展開になるか、必ずしも予測できませんが、是非積極的にご発言ください。そのプロセスを通して、新しい視点が浮かび上がってきたり、参加者それぞれに何かを感じていただけるような時間になることを願っています。
できれば下記の文献をお読みの上、ご参加ください。
40名程度